6日目  11月11日(日)

ヒンジの工作(1)

0.3mmプラバンに3mm四方のマスを書き、その中に
フリーハンドで3点ずつ印をつけていきます


今回フルスクラッチしている荷台部分は、木製板の貼り合わせという簡単な直線構造です。一方の牽引車はかなり精密なインジェクションキットですので、両者のディテールに差がありすぎては違和感があります。そこでこれを無くすには荷台部分も精密に作りこまなければならないのですが、実車自体も簡単な構造ですのでその場所の選定もポイントです。

作っている当時は正直それほど意識は無かったのですが、作り終えてみると「ここがポイントだったなあ」というのがヒンジでした。左右合わせて40個以上あるこのパーツを一つ一つ再現する事により牽引車とのバランスが保たれるのでした。

例によって決まりはありませんので、アイデア勝負で作り始めます。最初に0.3mmタミヤプラバンに水色極細油性マジックで3mm四方のマスを書き込みます。ペン先に太さがあるので、正確に測定したつもりでもどうしても誤差が出てしまいますが気にしないようにします。その中に正三角形の頂点のカタチでそれぞれ3点ずつ印をつけるのですが、これは目測のフリーハンドです。フルスクラッチというと、どうしても正確な図面で0.1mmの誤差も許さずというイメージがあったのですが、意味の無い細かいところに気を遣いすぎて全体を見失っては元も子もありません。ましてや自分は生まれて初めてのフルスクラッチだし、「期間内に完成させるのが第一」の意識があったので割り切る箇所も必要でした。

リベットの形を考えるとシャープペンシルの先で押した方が形が良さそうでしたが、実際にテストすると壁に留めるピンでやった方が有効なことが判明しました。これまたあまり神経質にならないように順々に印をつけていきます。これを枠に沿って慎重に切り落とし、最後に2隅を切り落とし変則六角形を作れば完成です。この2隅も本来は正確に0.1mm単位で斜め45°の線を引くべきなのかもしれませんが、「こんな感じかな」とカッターで切り落としました。元々余分に作りますので、明らかにおかしい物は使わなければ良いと割り切りました。


その3点にピンを押し付けます 裏返すとこんな感じ。なかなか良さそう。
帯状に切断するだけで丸まってしまいます。 2隅の切り落としもフリーハンドで・・・