10日目  6月19日(木)

救命艇支柱の製作

45°に切断し、0.4mmピアノ線を芯に入れる


キャストによるパーツの複製といった前日の派手な進捗に比べ、この日はどちらかと言えば地味なパーツの製作です。まさにそのキャストで抜いてもらった救命艇の支柱を自作するのです。この支柱は正確に形状を再現しようとすると大変なことになってしまうのは目に見えているので、ある程度ディテールは妥協し、強度を考えて0.4mmのピアノ線を芯に入れることにしました。

タミヤの2mm角棒の先端を45°にカットし、瞬間接着剤で固定していきます。なんでもない作業に思えるのですが、同じものを12個も作るとどうしても固体差が出るので、一つ一つ比べながら修正を加えました。さらにピンバイスで穴をあけたところにピアノ線を挿入し強度を高めました。

今回使った新素材(?)のひとつに極細のH型鋼形状のプラ材があります。単純に切っただけでも切断面がH型になっているスグレモノですが、これを救命艇支柱の斜めステーに使うことにしました。これまた実際と同じ形状を求めると強度が無い為、ピンバイスで穴を3ヶ所あけたもので代用しました。こういった限られた条件下でのさじ加減が大変でもあり楽しいものですね。

そうこうしているうちについに締め切りまであと3日となってしまったのですが、この時点の最新情報では、どうも締め切りが延長され(この船が新潟に来ない)る可能性が高い事が判明しました。しかし何が起こるかわかりませんので、いちいち目先の情報に一喜一憂することなく粛々と作業を進めるしかありません。


ピアノ線を切断し、ヤスリで仕上げます これが新兵器(?)。切断面は見事なH型。
肉抜き穴風にピンバイスで開口します 支柱と同じ数だけ12本作ります