9日目 6月18日(水)
救命艇のキャスト抜き到着、前後部クレーン製作
突然現れたTOP画像 |
当研究室助手は土日勤務という変速シフトなため、基本的に水曜日が休みです。丸1日使えるこの日が勝負です。 なんといっても大きな出来事は、この日の夕方に、わざわざある方が助手の自宅まで小さな包みを届けてくださったことです。このことについては当日の掲示板から再録しましょう。 > 今回のプロジェクトでは、船体下部のみ既存キットから流用し > (もちろんそのままでは使えませんが)、他はすべてスクラッチの予定ですが > 気がかりな事がありました。それは「救命艇」です > これは全く同じものを6隻必要とするのですが > 特殊な形をしていることと、スケールも一般には無いもので行っている為 > 既存のキットには流用できるものが見ありません > スクラッチするにしても一つ一つ手作りでは > 3次元のカーブが不揃いになってしまうのが気になります > キャストで複製というのは理論ではわかるのですが > 全くやった事が無く、時間的にも厳しいものがあります > > 「どうしたものかな・・・」と悩みながら、東急ハンズへ行こうと > 東急田園都市線の渋谷駅のホームを歩いていると > ある一人の紳士に呼び止められました > > 紳:「いやあ助手さん、お久しぶり。びっくりしたなあ〜。どうしたの?」 > 助:「これはこれはお久しぶりです。いえ、実は、これこれこんなわけで・・・」 > 紳:「なんだ、そんなことなら、近いうちにキャストで抜く用があるから > 一緒に抜いてあげるよ」 > 助:「へ!?」 > > ウソみたいな話ですが実話でして、お言葉に甘えることになりました > それであわててエポキシパテで原型を作ります > お恥ずかしい話で、エポパテで造形物を作るのも生まれて初めてなのですが > 某所であの谷氏の神業を間近で見た事があり、イメージトレーニングは完璧でした (^_^;) > 周りのエッジを出す為に当初はハンダ線を巻きつけたのですが > ハッとひらめき、極細スプリングを使うとシャープにうまくいき、 > 全長3cm足らずのものが何とか出来上がりました > > でもって、一昨日の深夜に某紳士のご自宅にお邪魔し、 > 1個だけ作った原型をお渡ししました > 助:「こんなものなんですが、よろしくお願いします」 > 紳:「ああ、これなら何とかなるんじゃない。他に悩んでいること無いの?」 > 助:「ええ、実は前方クレーンの支柱になる素材を探しているんですが > テーパーがかかっているんですよ。直径が8mmから6mmになる短い棒なんですが > 昨日、100円ショップで見つけた絵の具筆の柄が使えそうかなあと・・・」 > 紳:「そうだね〜、テーパーがかかったものと、ずん胴の丸棒じゃあ > 出来てからの見た目が全く違うからね〜、どのくらいの長さなの?」 > 助:「5cm程ですね」 > 紳:「なんだ、そのくらいなら作ってあげるよ。ウチに旋盤があるから」 > 助:「へ!?」 > > といったわけで、先ほどその紳士が > 出来上がったものをわざわざ助手の自宅まで届けて下さいました > それが今回のTOP画像です(本日、2回目の更新) > > ソガワさん、ありがとうございました! といったわけで、3日前の日曜日夕方に偶然、東急田園都市線渋谷駅のホームでお会いしたのが、他でもないあの伝説の集団「カンプグルッペジーベン」代表の十川さんだったのです。一連の書き込みにもあるように前方クレーンの支柱まで作っていただきました。そして「いいよ、いいよ、元々その方向へ行く用事があるんだ」と、わざわざ助手の自宅まで届けてくださったのです。感謝の気持ちを表すのは「どんな言葉より実際に完成させることなんだ」との思いを強くしたのは言うまでもありません。気を引き締めてクレーンの製作に入りました この場を借りて改めて御礼を申し上げます。「十川さん、ありがとうございました!」 |
左端が原型。2種類の素材で6個作っていただきました ご本人は「ついでだから」とおっしゃってますが 型は一つしかないので、とんでもない時間がかかってます |
長さ50mm、Φ8mm→Φ6mmの旋盤(せんばん)加工品 器具も持たない私の力では逆立ちしても出来ません 感謝、感謝、感謝です |
その支柱を使い気を引き締めて作った前部クレーン オレンジ色のパーツは「貨物船バーレイン」より |
後部クレーンもプラバン等でスクラッチ。 台座の円盤は地元金物店で¥10で購入した金属ワッシャー |