11月16日(水)
<あと3日>

オマージュ塗装

1/21M40ビッグショットの成型色を再現します。
一番近いと思われる絶版のMr.カラー70番ジャーマングリーン4に
ウィーノブラック1の割合で調合し、「ツヤを出すために」スーパークリアを加え
スクイーズボトルに「ビッグショット色」として保存します。
今回の1/35キットのランナーに何度も試し吹きをして色味を調整しました
左:オリジナルの1/21M40ビッグショット車体上部。右:塗装済み1/35
かれこれ20年以上前にオリジナルの1/21M40ビッグショットのデカールデータを
デジタルスキャンしデカールを複製してありました。今使わないでいつ使う!
もちろんオーバースケールですが、オマージュ作品なので強調されて丁度いいのです!
カッコ良すぎます・・・
オリジナル1/21M40ビッグショットのボックスと同じアングルです。
バックビューもカッコ良すぎます。ドクロマークの大きさもむしろしっくり来ます。
40年以上前の宿題を、ようやく終えた達成感です。
勢い余ってタミヤプラモデルファクトリー新橋店に持って行きました。
このお店には以前から初版オリジナル1/21M40ビッグショット完成品を預けて
常設展示してもらっていたのです。
遂にこんな日がやってきました!


M40ビッグショットの塗装も終わりました!
今回のテーマは「1/21M40ビッグショットへのオマージュ」です。
つまり“実車に近づける”ではなく、“1/21M40ビッグショットのキット”に近づけるなのです。

塗装は53年前の成型色そのものを再現します。ズバリその色が無いため混色で出しました。ベースになったのはMr.カラー70番のジャーマングリーンです。当研究室助手の原体験ではレベルカラーは30番までだったのが、46番まで増えて、そして62番まで増えて完結でした。つまりこの70番ジャーマングリーンは「新色」で原体験が無いのです。現在はクレオスにブランドが移り70番は「ダークグリーン」となって色味が変わっています。クレオスは非常に熱心な会社で機会あるごとに色味が歴史的に正確かどうか精査し、色味自体を変えることがあります。40番のジャーマングレーなどは見事な色味に生まれ変わったのですが、原体験のあるあのやぼったい40番の色味も捨てがたいという人もいると思います。他でもない当研究室助手がその一人で、オリジナルの40番ジャーマングレーを複数本保管し愛用しています。話が脱線しましたが、この貴重な貴重なジャーマングリーンにウイノーブラックを調合しました。

そして何と言っても「ドクロマーク」は必須です。1/21のキットのボックスアートに大きく描かれ当時のキットにはデカールも入っていました。今回の1/35キットには残念ながら入っていないためこれを再現します。

仕上げは1963年当時の「ツヤあり表面の再現」です。まだキットの表面が梨地仕上げなど無かったこの時代、無塗装ピカピカの表面にデカールを貼りアクセントで銀色でシャベル、黄色でボルトを塗るのがスタンダードでしたね。今回の混色ではつやありクリアーも調合していますが、さらに仕上げに単独で何度もつやありクリアーをエアブラシしました。

最後の仕上げに、東京の聖地にお邪魔してきました。そう、新橋タミヤプラモデルファクトリーです。ここに私が1/21M40ビッグショットの完成品をお貸しして、常時展示してもらっているのです。/21ビッグショット初版の箱も同時に持ち込み、遂に53年の時空を超えて1/21と1/35が並びました!

(2016/12/11)