04月28日(水)
<あと17日>
ホイルの自作
プラバンでゼロから製作。右側パーツの切り欠きにも注目。 |
これまではずっとベースになる部分のみを作ってきましたが、この日からいよいよ細部パーツの製作に入ります。 フルスクラッチですので、基本的に全てのパーツを自作するのですが、今回ばかりは“同じパーツを複製する”過程を避ける事は出来ません。それは同じパーツが4枚必要になる「タイヤホイル」と、10枚必要になる「ドアヒンジです」。万景峰号の時は救命ボートの製作で複製する過程が必要になったのですが、偶然出会った十川さんに助けていただきました。 流石に今回もというわけには行きません。「そんなに難しくないですよ」と諸先輩の方々から言われていましたので、えい!やぁ!とやってみる事にしました。具体的に複製をするには「原型作り」→「シリコン型取り」→「キャスト流し込み複製」の過程を経るのですが、とりあえず何は無くとも「原型」を作ってみる事にしました(この時点ではシリコンやキャストの選定さえしていませんでした)。 フルスクラッチする時にどうしても必要になるのがボルト類です。偉大なる先人の皆様は、既存のキットに付いているボルトを削ぎ落とす(そのキットはどうなる!?)、ランナーをカッターナイフで六角柱にけずり込んでろうそくの火で伸ばし切り落とす、といった気の遠くなる作業をなさっています。しかし現代は「ボルト」の別売りというものがあるのです。決して安いものではないし、何より「こんな製品がホントに需要があるのか?」と心配になりますが、ガンプラの改造パーツとしても重宝がられているようです。wave社から六角ボルトが販売されているのは知っていましたが、3月に「せいめい」さんの案内で金沢市内の主要模型店巡りをした時に、KOTOBUKIYA社製の様々な改造基本パーツが売られているのを初めて見て、愕然としました。どれを買えばいいのか悩みましたが、いかんせん当研究室助手が東京で見て回る模型店では見たことが無いパーツばかりです。結局“すべて1種類ずつ”購入してしまいました。この判断が正しかったことが後にわかります。ライト類を含めた様々な場面で活躍してくれました。 今回初めて使ったツールの一つに「サークルカッター」があります。これもなんとなく敷居が高い道具だったのですが、「ノモ研」に“付属のカッターの刃を表裏逆に取り付ける事によってPカッターの様に使える”と書いてあった事に背中を押され、購入してみました。使ってみての感想は、まさに“案ずるより生むが易し”ですね。コツをつかめば面白いように正円が切り取れます。後にドアのリムの表現でも、このサークルカッターは大活躍してくれました。 1.2mm、1.0mm、0.5mm、0.3mmのプラバンを使い分け、最後には0.14mmプラペーパーまで使って原型が完成しました。数時間前まではただのプラバンだったものが、まがりなりにもホイルになるのですから、満足度は相当なものです。六角ボルトも大10個、中18個を一気に使うという贅沢振りです。“初めての複製”の不安を考えると「いっそのこと同じものをあと3個作ってみようか」とも思いましたが、10個必要なドアヒンジの事を考えるとあきらめました。 六角ボルトについて余談ですが、Plastruct社から様々な直径の「六角柱棒」が販売されていることを、全ての作業を終えてから気付きました。この状況で、とりあえず全てのサイズを買ってしまったワタシって、何?どうするつもり?? (2004/07/04) |
wave社のリベット。決して安いものではありませんが・・・ | 勉強不足でした。今回新発見のKOTOBUKIYA社の製品。 |
中でも重宝したのが「六角ナット」セット。 | 袋の中には、このランナーが2枚入っています。 |
初めて購入した「サークルカッター」 | 付属の刃を表裏逆に取り付けます。 |
切り出したプラバンを重ねて、六角ボルトも用意。 | 慎重に等間隔に接着します。 |
ノートに簡単な等倍図面を描き、ニードルで写します。 | ピンバイスで穴をあけてからデザインナイフで処理。 |
リムになる輪も重ね、大型六角ボルトも接着。 | 都合5枚のプラバン積層。中心には0.14mmプラペーパー |