対策その1(タイヤ劣化防止スプレー)
実際にマニアの方がやっている方法として、オートバックスなどカーショップで売っている「タイヤ劣化防止ツヤ出しスプレー」を使うというのがあります。「ノータッチ」などの商品名で売られている中から、出来るだけツヤ出し剤であるワックスを含まないという表示の2種類を試してみました。

「ラバーメンテナンス」「ブラックベース」という2種類ですが、一つはスプレー、もう一つはスポンジ塗りタイプでした。いずれも塗布後はしっとりとしていてゴムには良さそうですが、共通しているのは、少なからず必ず含まれているワックスの為かテカテカして、ゴムキャタピラの特性の一つであるグリップ力(摩擦力)が著しく低下してしまうという欠点です。

対策その2(窒素充填)
非常勤講師の石黒氏からアドバイスされた科学的方法として、窒素あるいはヘリウムといった不活性ガスの中に閉じ込めるというのがあります。

実際にはチャック式のポリ袋にゴムキャタピラを入れ、窒素またはヘリウムガスを入れるのです。窒素ガスの民間用バラ売りはありそうでなかなか無く、ヘリウムに関しては、夜店の風船に入っているものですから、魚などをかたどった室内風船用の「ふうせんのえさ」や、パーティーグッズの声を変えるスプレー「ダックボイス」といった商品名で比較的容易に入手できます。しかし実際は、いずれもポリ袋が膨らみカサばるのと、ガスの密封性(風船も数日で縮んでしまう)の問題から実用的ではありません。

対策その3(ゴムメッキ?)
今年の静岡ツインメッセのホビーショーで、さる模型サークルのブースで、T10スターリンのゴムキャタピラに新しく薄いゴムメッキをしたような技術を見せてもらいました。

劣化して今にも切れそうな物でも、これをしてやれば新しく復活するとのことですが、その方の職場でそういった装置を使ってらっしゃるからというので、一般的ではありませんでした。しかし本当にうらやましい技術です。不覚にもお名前を聞きそびれてしまったのですが、どなたかご存知の方教えてください。

対策その4(エージレス)
逆転の発想として、他ならぬ高見助教授から画期的な提案がありました。

窒素を入れてやるのではなく、酸素を除いてやるなら、切り餅のパックなどに入っている酸素除去剤「エージレス」を使えばどうでしょう?というものです。石黒講師に聞いたところ、理論的には問題無いとのことでした。

ただ現時点で「エージレス」が簡単に入手出来るか不明です。ヨメさんの話では東都生協で1ヶ月に1回ぐらいの割合でポリ袋とセットで「食品保存セット」として売られているとの事ですがまだ確認が取れていません。

これが入手出来、効果がある程度確認できると、おそらく当研究室の最終報告と言う事になると思われますが、それまでしばらくお待ち下さい。

皆様からの御意見お待ちしております