06月23日(水)
<本撮影まであと02日>
塗装(1)・サーフェイサー&下塗り
息つく間もなく、サーフェイサーを吹きました。 |
スタジオ撮影を見届けたら、当然のようにすぐに持ち帰り塗装に入ります。日付としては22日(火)の夜から塗装を始めたのですが、ここでは翌日の作業を含めて23日(水)分として紹介します。 今回はプラボード、プラバン、レジン、アクリル、真鍮線、ステンレス・・・何種類もの素材を使っているため、サーフェイサーを吹いて塗装面を均一にします。また、フロントウインドウ周囲のネジの表現など、白色素材に細かく彫り込まれたモールドを浮かび上がらせる効果もあります。サーフェイサーは缶スプレーで吹くというのが一般的だそうですが、当研究室助手はエアブラシで吹くのを常にしています。理由は細かいところに量を調整しながら自由に吹けるからです。あらかじめ濃度を調整したサーフェイサー液が撹拌用ビー玉入りのスクイーズボトルに大量に保存されていますし、「いい社会人なんだから」とサーフェイサー専用の0.4mm大口径エアブラシも所有しています。確かに初期投資はそれなりにしましたが、これまで吹いた&これからも使うサーフェイサーの量を考えると、すべて缶スプレーのケースと比較すると、十分元は取っています。 今回の一連のフルスクラッチ作業で、初の塗装工程です。ハイブリッド(複合素材)な表面が均一化されていく様子は感動的でもありました。「ここは2ヶ月前のあの時に・・・。ここはゴールデンウイークの時間の無い時に・・・。」との思いが、すべて淡いグレーに均一化されていきます。普通はこの時点でキズや荒れが浮かび上がり修正するのですが、今回は不思議な事に殆どありませんでした。もっとも大スケールなので、多少の表面の荒れは「アジ」として受け入れたというのもあります。薄く2度吹きして就寝し、起きてからもう1度エアブラシでサーフェイサーを吹いて出社しました。 とにかく時間がありません。この日は早朝勤務だったので昼過ぎには帰宅し、すぐに下地のフラットブラックをエアブラシ塗装します。特に影になる部分は念入りに行いました。窓ガラスはクリアーパーツで再現していないため、塗装で見せるしかありません。なるべくツルツルの表面にしたいため、サーフェイサーを吹くときはマスキングテープで保護し、この過程で初めて剥がして塗装を始めました(厳密にはつや消し塗装も表面が荒れるので避けたかったのですが、時間との戦いで断念しました)。 フラットブラックの3度吹きが終わったところで、窓ガラス部分にはクリアーブルーをたっぷりとエアブラシします。最終的にボディー色塗装時にマスキングをするので、この時点ではマスキングをせずに、フリーに吹きました。 全面フラットブラックの大スケール軽装甲機動車・・・一瞬、「このままでもカッコいいなあ〜」と思うのですが、そんなわけにも行きません。かつて10年ほど前にナイキジャパン社が宣伝のために、あの4駆のハマーを真っ黒に塗装し、ドアの部分に小さく例のロゴマークをあしらった車両を所有し、当時西武ライオンズの清原選手がその車に乗って球場入りしたことがあったのですが、あのカッコ良さがよみがえりました。 いよいよ残された日は、明日1日です。 (2005/01/24) |
複合素材が、サーフェイサーを吹く事により均質になります。 | 前日の画像と比較すると興味深い。 |
ヒンジ(ちょうつがい)がいい感じに再現されました。 | ラバーシートの上からも一気に吹きます。 |
ドア内側のギザギザリムも浮かび上がりました。 | のっぺりした大面積に、いいアクセントになってます。 |
パイプフレームを意識した先端の穴も浮かび上がります。 | 窓はツルツルにしたいのでマスキングします。 |
窓のマスキングテープも剥がし、下地の黒をエアブラシ。 | スコップに苦労したのも遠い昔の話(?)。 |
黒の重ね吹き後、晴天だったので屋外で乾燥。 | 引き締まったいい感じになったリア部分。 |
窓にはクリアーブルーの重ね吹き。 | このアングルからが、一番好きな精悍なフォルム。 |