05月04日(火)
<あと11日>

複製(2)〜レジンの注型

初めてにしては大成功!?


色々と平行して作業を進めなくてはなりません。まずは一昨日作ったシリコーン型が上手く固まっているかチェックします。白く光っている表面をとりあえず指で押してみると、いい感じの弾力があります。そこで漏れ防止のマスキングテープを剥がしてから、バキバキとまわりの枠を壊していきました。最後にシリコーン型をむんずと掴んで、慎重にえいっと台座から剥がすと、あら?ホイル原型がシリコーン型にくっついてしまっていました。

ここで焦ってはいけません。これまた慎重にニードルを使って原型を外します。するとどうでしょう、白い弾性のある見事なシリコーン型が姿を現せたではないですか・・・。こうなるように見よう見まねでやってきましたが、ホントにそうなってみると感慨も一入です。いよいよこれからレジンの注型に移ります。

当初ワタシが購入していた物は「クリスタルレジン(2液性のエポキシ樹脂)」というものでした。「レジン」という単語が頭の中で一人歩きしたまま購入したのですが、自宅で封を開ける前に説明書を良く読むと「可使時間:70分、離型可能時間:24時間」と書いてあるのです。どう考えてもおかしい・・・これではヒンジを10個作るのに10日もかかってしまう(爆)。いくらなんでもそんなに時間がかかるようでは、誰も複製なんてしないはずだ・・。ホントに時間が無い時でしたが、改めて東急ハンズへ行き、ようやく本来の目的の物を探し当てました。

レジン(無発泡ウレタン樹脂)は、基本的には2種類の液体を混合して使います。A液・B液を混合したら1〜2分でシリコーン型に流し込まなければなりません。そして硬化するまでわずか10分ほどしかかからないという特徴を持っています。今回ワタシが新たに購入した物はA液・B液を体積比で同量混合するものでした。それぞれ専用のスポイトを用意し、100円ショップで購入したプラスチックコップにそれぞれ同量取って、別のプラスチックコップで一気に混合してシリコーン型に流し込みました。そして先程外したばかりの台座をフタ代わりにして上から押さえました。

待つこと10分程で良かったのですが、念のため30分ほど待ちます。そ、その時でした・・・あっ!

なんとA液・B液を入れていたプラスチックコップの底が溶けて抜け落ちてしまったのです!!こういった薬品の容器にはポリプロピレンが強いことは知っていましたが、そうだと思って100円ショップで購入したプラスチックコップの成分表示を見ると「スチロール樹脂」と書いてあるではないですか。スチロール樹脂であの薄さでは溶けるのは当たり前です。熱も持っていました。このあと、当研究室助手は近くのスーパーに「コーヒーゼリー3個入りパック」を買いに走る事になりました。

思わぬトラブルがありましたが、本体の方は十分時間が経ったので、えい!やぁ!とフタを外すと、肝心のレジン複製品がこれまたフタの方に貼りついてしまいました。レジンを流し込んでフタをする時に、フタに離型剤スプレーを噴射するのを忘れていたのです(せっかく高いお金を出してスプレーを買ったのに・・・)。「ええい、ままよ!」とカッターナイフの刃を入れて剥がすと、バリッと取れました。

ついに、ついに出来たのです!・・・生まれて初めてのレジン複成品は、裏側に大きな気泡が入った物になってしまいましたが、表側から見るとまずまずです。1回目のこの成型品はおそらく使えませんが、なんとかメドは立ちました。色々ありましたがホッと胸をなでおろした瞬間でした。

(2004/08/10)


しっかりとシリコーンが固まりました。 バキバキと、まわりの枠を壊していきます。
えいっ!と外すと・・・あら?ホイル原型が型に貼りついた。 ご覧の様にシリコーン型は見事に成功!!
最初はこちらを購入していたのですが・・・。 ワタシが使いたかったのはコチラでした。
計量して100円ショップで購入したプラスチックコップに移す。 同量を混合してすぐに型に流し、フタをします。
ト、トラブル発生!溶けちゃいました!! えい!と剥がすと、またまた貼りついちゃいました。
左が複製。大きな気泡が数箇所も・・・。 表側。最初としてはこんなもんでしょう(^_^)