定価の値上げ



タミヤのプラスチックモデルの値段は、最近、限定再販などで、また値上がり感が出てきましたが、長い目で見るととても優良な価格設定でした。

品物が子供をターゲットにしていた事ももちろんありますが、例えば1/35の秀作M3スチュアート軽戦車などは、一昨年まで普通に売られていて、発売後22年も経っているのにわずか¥150しか値上がりせず、¥600でした。

しかし歴史をひも解くと、1973年にオイルショックの影響をモロに受け、わずか1年間に3度の値上がりがあり、値段が倍になってしまったという事を触れずにはいられません。当研究室助手は当時小学校5年生。まさに死活問題でした...

さすがにタミヤも1年間に3回の値上げでは箱にある価格表示の印刷変更が間に合わず、7mm x 25mmの青いシールを貼ってこれに対処しました。このシールはメーカー側で貼っていたとばかり思っていたのですが、小売店側でも貼っていたという証言を最近得ました。ということは安く仕入れてぼろもうけしていたオヤジがどこかに...これで私が持っているニチモのリモコン戦車にタミヤの値上げ青シールが貼ってあった訳がわかりました。^_^;


価格改定日と主なキットの定価 (単位:円)

価格改定日 期間 1/25(R)
タイガーT
1/35(R)
キングタイガー
1/35
キューベルワーゲン
1/48
ミニタンク
1/100
ミグ19
第1期 2,200 850 200 250 100
第2期 73/05/01 6ヶ月 2,500 1,000 200 300 120
第3期 73/11/01 81日 2,500 1,200 250 350 120
第4期 74/01/21 5年10ヶ月 3,500 1,300 300 450 200
第5期 79/11/19 4,300 1,500 350 600 絶版

この後の時期は略します


注目は第3期の短さでしょう。1/25タイガーやミニジェットの値上げ幅を見ると、かなり苦しかった事が分かります。なんとしてでもクリスマスとお正月は最低限の値上げで乗り切りたいという思いが伝わってきます。実際、年明けに1/100ミニジェットの値段を見た時は「この世に神はいないのか」とさえ思いました。

こうして見ると、1,200円のリモコンキングタイガーというのは本当にレアなものだという事が分かります。しかし当研究室助手がまさに原体験ではまりまくっていた時期がこの1,200円版なのです。青シールの1,200円だったと思うのですが、印刷で1,200と書いたものがあったかは確認が取れていません。どなたかご存知の方教えて下さい、お願いします。